会長挨拶

河村康明 会長挨拶

会長近影
河村康明 会長

 令和2年6月18日の第186回山口県医師会定例代議員会におきまして会長に選定されました 河村康明です。今回で3期目の任期をむかえ、5年目の会長職を務めさせていただきます。
 今年度は新任の理事3名を加え(6月23日現在1名欠員、7月の臨時代議員会で追加1名を決定予定)、新たな「チーム山口」を出発させました。 特に女性理事は副会長1名、常任理事2名の陣容 で、男女共同参画事業や女性医師のキャリアアッ プに大きな支えとなるでしょう。
 1期目の就任時より「透明性」「迅速性」をスロー ガンに掲げて活動して参りましたが、まだまだ理 想の形とほど遠い状況です。今後も鋭意、努力を 重ねていきたいと存じます。
 今年はダイヤモンド・プリンセス号に始まった 新型コロナウイルス対策に最重点を置いて活動 しておりますが、これからの1年間も第2波・第3波に備えて対応していきたいと考えます。特に PCR 検査は、その予防のキーポイントとなると 考えられ、医師の指示にて迅速に検査ができるこ とを可能にしたいと切に望みます。

新しい時代の新しい生活様式について
 新型コロナウイルスへの対応の中で、社会的に、 また医療的にも新しい生活様式を求められています。その意味ではコロナ禍は一つの節目となり、 われわれ医療人にとって、これからの進むべき道 を模索する契機となるでしょう。当然のことなが ら、世界に冠たる国民皆保険制度を堅持していく上での許容範囲内でのことになりますが、大きな変革の波がすぐそこまで到達しております。郡市医師会―県医師会―日本医師会の密なる連携が必要となることでしょう。with コロナ、post コロ ナの状況を踏まえた医療環境の変化を、皆様と共に考えたいと思います。

現在、山口県医師会の抱える問題点
 1.新型コロナウイルス感染症に関する対応
 2.医業承継の問題
 3.若手医師の減少と地域偏在
 4.医師会立看護学校について
 5.地域医療構想と病床数
 6.医師会活動と会員数の増強

1.新型コロナウイルス感染症に関する対応
 この問題は会員諸氏におかれましても十分に認識されているところではありますが、まずは発熱外来・帰国者接触者外来等にて検体採取、ワンス トップのPCR 検査、患者の重症度に合った収容場所、及びこの経過を統括する医師会組織が必要であります。県医師会では今年度より、県医師会内に医師会長を本部長として、感染症対策チームを立ち上げました。新型コロナウイルス感染症だけでなく、未知なる感染症にも対応可能な組織作りを目指します。そして初動は、各医療圏内に少なくとも一つは地域外来・検査センターがあるとスムーズに活動できると考えております。また、 最終的な患者同定の決め手はPCR 検査であり、 県内組織への導入が進められています。当初、マスク・フェイスシールド・ガウン等の 不足があったことから、県医師会内での備蓄が可能か検討中であります。幸い、山口県での第1波は感染症指定医療機関4病院等のご尽力により無事に終わりましたが、 非常事態宣言の解除後の第2波・第3波が発生するまでの間に、迅速な組織作りをしていく所存です。

2.医業承継の問題
 会員医師の平均年齢の高い当県では、2025年問題の一つとして、現在の診療機関の存続という問題点があります。特に人口過疎地域では、より早くこの問題が発生するでしょう。県内で医業の承継を担当する部局があればよいのですが、現状では県医師会内における担当組織を考えております。この組織が県内の医療機関の存続に有効であ れば、医師不足の解決に繋がるでしょう。

3.若手医師の減少と地域偏在
 この2問題は、ある意味で表裏一体の関係にあり、45歳以上の医師の減少が日本国内で第1位の状況にある中で、解決するためには医師会だけでなく山口大学医学部や山口県行政の力が重要となります。時間のかかる問題であり、臨床研修医の県内定着と専門医研修がこれらの解決の糸口になることは周知の事実でありますが、一歩一歩の前進が絡まる糸を解きほぐすことになると思います。県内・県外出身医学生が共に山口県内に残れるような魅力ある組織でありたいものです。

4.医師会立看護学校について
 無床診療所等の有力な看護人材を輩出していた 准看護師養成所が、時代の流れとはいえ高等看護専門学校から大学看護学部へと養成課程が変化しつつある中で、その意義が埋没しつつあります。 その中でも、県内の2施設がその意義を終えようとしています。しかしながら、社会の多様性の中でさまざまな生活形態があり、存続可能な施設は県医師会としても支えていく方向性であり、有力な看護人材の発掘・養成に努力したいと思います。

5.地域医療構想と病床数
 病床数の削減に端を発した地域医療構想については、コロナ禍の状況下で、患者の収容における点で病床の重要性が再認識されています。この計画も一度立ち止まり、計画の再考が必要であります。患者の収容は、医療・看護の面から見て在宅やホテルより病床での対応が良いのは明らかであり、空室で待機させるかどうかなど、費用の検討も含めて更なるスキームの構築が重要でありま す。人口数の減少は考慮しつつも、山口県にとって適切な病床数がどのくらい必要なのか、県との協力を保ちながら検討してまいる所存です。

6.医師会活動と会員数の増強
 新たな時代での新たな活動に関しては、若い力の結集とベテラン医師の協力が必要です。日本医師会の代議員数も現在5名でありますが、当面の目標として日医会員数2,500 名・代議員数6名を目指して、研修医・勤務医の加入に力を注ぎたいと思います。

 終わりに、山口県医師会が将来どうあるべきか 会員諸氏とともに真剣に考えるべき時期と考えますので、皆様方のご協力をお願い致します。

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