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山口県版スマートサイト『やまぐちビジョンケアネット』

山口県版スマートサイト『やまぐちビジョンケアネット』のホームページにようこそ!

<スマートサイトとは>

 医学は日々進歩していますが、残念ながら現代の医学で治すことのできない目の病気となり、見えづらさに困っておられる方がいます。 そのような方々が、より早く適切なロービジョンケア(見えづらさに対する支援)や視覚リハビリテーションを受けるにはどうすればよいのでしょうか?

 この問題に対する一つの取り組みとして、2005年にアメリカ眼科学会(American Academy of Ophthalmology: AAO )で『スマートサイト』の運用が開始されました。

 『スマートサイト』とは、ロービジョンケアや視覚リハビリテーションの対象者を診た眼科医が、その導入の役割を果たせるようにするための仕組みのことです。 広い意味では、眼科医を中心として行政機関や盲学校、点字図書館、生活訓練機関、ボランティア団体などが連携するネットワークのことを表す場合もありますが、現在はその連携をスムーズに行うために使うリーフレットのことも『スマートサイト』と呼ばれています。 この『スマートサイト』は2007年に日本にも導入され、各都道府県単位で地域色にあふれた独自のリーフレットが作成されています。

 リーフレットには、見えない・見えづらい方のために視覚障害リハビリテーションサービスを提供している各地域の施設等の情報をリストアップしてあるので、患者さんはその中から自分が希望するサービスを選び、直接連絡してサービスの情報を得ることができます。

<山口県版スマートサイト『やまぐちビジョンケアネット』について>

 『やまぐちビジョンケアネット』は、ちょるるが表紙の3つ折りパンフレットです。かかりつけの眼科、市役所などの行政施設や点字図書館などの福祉施設で手に入れることができます。県西部・県央部・県東部の3種類があり、山口県の中でもそれぞれの地域で皆さんのより身近な支援団体や支援施設を掲載しています。

 『医療』『教育』『福祉』『就労』のそれぞれについて分かりやすくまとめていますので、興味のある項目の機関・団体にまずはお電話でご相談ください。

注:ご相談の内容によっては、ご相談された先でご希望の支援が行えず、他の専門機関・団体をご紹介したり、幾つかの団体が連携して対応させて頂く場合があります。そのため、すぐにご希望の支援を受けることが難しい場合や、ご希望通りの支援が受けられない場合がありますことをご了承ください。

<『やまぐちビジョンケアネット』はどうやって作られたの?>

 日本全国の都道府県でスマートサイトの製作が進んでいく中、山口県版スマートサイトを作成するために、山口県内で視覚障がい者支援のために活動を行っている関連団体・機関が、職種の垣根を越えて連携し、2020年2月1日に『山口県ロービジョンケアネットワーク』が発足しました。

 このネットワークは2020年2月現在5つの構成団体と7つの協力機関・団体で成り立っており、見えづらさでお困りの方々に必要な支援がよりスムーズに提供できるように活動しています。なお、この活動は赤い羽根共同募金の支援を受けています。

<『やまぐちビジョンケアネット』は誰のためにあるの?>

 この『やまぐちビジョンケアネット』は、見えづらさを感じているすべての方のために作られました。支援サービスの中には障害者手帳を持っていることなど、ある一定の基準がないと受けられないものもあります。しかし、見えづらさの程度や感じ方は人それぞれです。情報を知ることについてはどのような状態の方にも制限はありません。見えづらさでお困りの方、いま支援に関わっておられる方はもちろん、「山口県ではどんな支援をやっているんだろう?」「私もボランティアに参加してみたい!」と興味を持たれた方も、ぜひ『やまぐちビジョンケアネット』を手に取ってみてください。

 山口県が見えづらい方たちにとってもっと暮らしやすい場所となれるように。
『やまぐちビジョンケアネット』には、そんな思いが込められています。

<見えづらさにお困りの方と支える方々へ (『やまぐちビジョンケアネット』より抜粋)>

💜 まずは心に寄り添って

 人生の途中で「見えなくなる」「見えづらくなる」ことは、当人だけではなく、家族にとっても大きなショックです。視覚障がい者となった人は苦悩し、不安に襲われます。ときには絶望し、自暴自棄になるかもしれません。または、治療法を求めて病院を転々とすることもあります。しかし、やがてその時期は過ぎ、現実と向き合うようになります。どのくらい時間がかかるのかは人それぞれです。そのときが来るまで、優しく心に寄り添ってください。

💜 事例に学ぶ

 視覚障がいを持ちながらも社会で活躍している人がいます。心が落ち着いたら事例探しをしてみましょう。優れた事例に出てくる人は、自分とはかけ離れた超人に見えるかもしれません。しかし、多くの人はあなたと同じように苦悩し、一つ一つ困難を克服していった先輩たちです。できるなら、当事者と直接話をしてみましょう。仲間を見つけ、悩みを相談する、そこからあなたの新しい第一歩が始まります。

💜 リハビリを受ける勇気を持つ

 視覚障がい者になるとできないことが出てきますが、リハビリを受けることで取り返せるものもあります。歩行訓練、生活訓練、就労訓練を受けることで生活の質が格段に向上します。これらのリハビリは、全国にあるいくつかの施設で受けることができます。

💜 一緒に可能性を探る

 「視覚障がい者」=「何もできない人」ではありません。多くの人はそれまでに培った知識や経験を活かし、社会で再び活躍できます。まずは何ができるのか、一緒に模索し、環境を整えて下さい。視覚を補助するために支援機器が必要になりますが、多くの場合、自治体からの補助があります。

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