山口県における2011年のスギ・ヒノキ科花粉飛散のまとめ(2011年5月2日版)
           山口県医師会花粉情報委員長  沖中 芳彦



 前年秋の観察定点における雄花の良好な着花状態から、2011年のスギ花粉総数を、県内測定施設の平均値として、平年値(最近10年間の平均)2,200個/cm2に対し、1.5倍強の3,500個程度と予測しました。飛散開始日は2月18日と比較的遅めになりましたが、その後急速に花粉数が増加し、3月2日には1日の花粉数としては過去最高の3,300個を光市の測定機関で捕集するなど、県内全域で非常に多くの花粉が飛散し、シーズン総数も過去最多の5,220個に匹敵する5,200個/cm2の平均飛散数となりました。県内の3月から4月上旬の降水量が平年の約30%と少な目であったことも影響したと考えられますが、昨夏の猛暑の影響で、雄花の着花が予測以上に多かったことが主な原因と思われます。しかし、飛散数は地区による差が著明で、北部、中部、東部は平年の2倍以上の花粉を捕集した測定機関が多かったのですが、西部はほぼ平年並みの飛散総数でした。一方ヒノキですが、こちらも平年の1.5倍の飛散総数であった2009年以上の着花状態と考えていましたが、4月27日の時点で、県内測定施設の平均値として、過去最多の2005年 (2,040個)を上回る、約2,200個/cm 2(平年値700個)の総数となっております。
 スギはすでに終了し、ヒノキ科も捕集数はかなり少なくなっておりますが、ネズなど開花の比較的遅い一部のヒノキ科花粉は今後も飛散します。さらに今後はイネ科の本格的シーズンとなります。山口県医師会では、引き続き花粉数情報をホームページで提供致します。
               H23.5.2版


詳細は6月号医師会報に掲載予定です。


●過去のスギ花粉飛散開始日
 平成23年2月18日
 平成22年2月8日
 平成21年2月4日
 平成20年2月2日
 平成19年2月3日
 平成18年2月1日
 平成17年1月15日
 平成16年2月16日
 平成15年2月6日
 平成14年2月3日
 平成13年2月15日
 平成12年2月11日
 平成11年1月25日
 平成10年2月7日
 平成9年2月5日
 平成8年2月11日
 平成7年2月13日
 平成6年2月7日