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平成20年度 目の健康講座の開催報告

日時:平成20年9月28日(日曜)午後13時30分~午後16時
場所:海峡メッセ下関 10階国際会議場

講演1 「ドライアイ - あなたはドライアイですか?」
       

講師  森重直行先生(山口大学大学院医学研究科眼科学)

 

 目がいかに大事かというつかみの話から、目の構造やものを見るしくみへと順序だてて話がすすみ、角膜から涙へと詳しい内容になり、涙の病気としてドライアイへと続いていきました。このたびの講演で一番聴講者にとって印象的だったのは、「一回目薬をさすのは、一回毒を点眼していること」というフレーズではなかったでしょうか。眼科医に相談せずに、自己判断で市販の点眼薬を頻回に使用することがよくないとの話の中で出てきたのですが、確かに日頃心の中で同じようなことを思っていても、今回も協力してくれているメーカーさんたちのなかには市販の点眼薬を販売しているところもあり、普段の外来ではメーカーさんに気兼ねして、そこまで踏み込んで患者さんに注意できない弱気な自分を思い知らされました。後半は、マイボーム腺機能不全、VDT作業や全身疾患に関連するドライアイへと、比較的専門的な用語が出てきましたが、自宅でできるホットパックやモニターを見るときの目線の工夫など、わかりやすくお手軽な方法の話は聴衆のみなさんには特に受けがよかったようです。


講演2 「緑内障について - 視野、視力を守るために知っておきたいこと」

  

 講師  鈴木克佳先生(山口大学大学院医学研究科眼科学)

 比較的認知度の高いと思われる緑内障に関して、有病率などの具体的な数値を示しながら、早期発見の重要性やその方法、分類、治療などの話があり、ときおり一般の方々に誤解されていると思われる事項が織り交ぜられて、聞く人たちを飽きさせない構成だと感じました。やはり疾患が視機能に重大に関わるものと認知されているせいか、聴衆の表情もより真剣になっていたような印象を受けます。

演題終了後、聴講者の方々からの質問用紙を回収し整理するためもあり、予定20分の休憩が取られましたが、予想以上に質問が多く、結局30分程度時間を要しました。このあと講演していただいた森重先生、鈴木先生ともう一人曽田貴子先生の3名の方に目の健康相談をしていただきました。質問内容はさまざまでしたが、緑内障の患者さんと思われる方からの質問で一番多かったのが、緑内障の場合一生目薬が要るのか?という内容で、これはわれわれ医師に対する不信感が込められているように感じられ、この点は日常の診療でより丁寧な説明を心がけるよう留意しました。

また、会場の受付ロビーでは、地元業者さんの協力で、視覚福祉機器展示が行われていましたが、こちらにも多くの方が立ち寄られており、関心の高さが伺えました。



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