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平成30年度 目の健康講座の開催報告

日時:平成30年9月2日(日)
会場:長門市応急診療所
事業内容:目の健康講座 講演・視覚福祉機器展示・健康相談
  

一部 講演1「糖尿病網膜症とその治療について」
   講師 山口大学大学院医学系研究科眼科学 太田真実先生
  

講演2「緑内障とその治療について」
   講師 山口県立総合医療センター 眼科 永井智彦先生

二部 目の健康相談

平成30年9月2日に目の健康講座 in 長門・萩が、長門市応急診療所にて開催されました。今年は残暑厳しく、また当日は焼きとリンピックという長門市で開催される全国規模のイベントと重なったため、来場者の減少が心配されましたが、蓋を開けてみると多くの方に来場して頂けました。相良副会長の挨拶で始まり、今年で19回目になり7年毎にこの地区に回ってきますが、当市で開催するのは初めてでこれまでは萩市で開催してきました。本日の演題の病気は日進月歩であり、7年前の常識は今では通用しないことが多い。皆さん新進気鋭の先生と一緒に勉強しましょうということでした。  第一部は、初めに太田真実先生の「糖尿病性網膜症とその治療について」でした。糖尿病の人は約1,000万人いて、その16%が網膜症を発症している。罹病期間が10年以上になると倍位の割合になり、自覚症状が出てからでは手遅れになる等、全体的なことをゆっくり話され、次いで病期によって治療が違うことを解説されました。レーザーによる網膜光凝固術、硝子体手術、これはビデオの供覧がありとても理解しやすい説明でした。他に黄班浮腫に対しての抗VEGF薬の硝子体内注射等。黄班浮腫はどの病期にでも出現してくるので継続的な通院が大切であることを強調されました。  二番目に永井智彦先生が、「緑内障とその治療について」という題で講演されました。400から500万人の人が緑内障で、その内の80から90%が眼科を未受診であることから入られ、緑内障の病態を詳しく解説されました。診断がついても、イコール失明ではなく現在は治療が進歩しているのでほとんどの人が生涯にわたり良好な視機能を維持できることも強調されました。治療の原則について、点眼に始まりレーザー・手術療法と進まれエクスプレスやバルベルト等最新の手術法にも触れられました。大切な事はゆっくり丁寧に話されとても分かりやすかったと思います。  休憩の後、第二部として来場者からの質問に答える健康相談コーナーとなりました。志熊徹也先生がウイットに富んだ発言を織り交ぜながら和やかな司会進行をされました。印象深かった質問は、①糖尿病性網膜症の出血は外から見てわかるのか? …それは無理です。眼科に受診して眼底検査を受けて下さい。②白内障と緑内障の手術はどちらを先にするのか?…ケースによって違う。白内障の手術をすると眼圧が下がることもあるので、メリットもあります。同時手術を行うこともあります。③眼圧が正常値より下がり過ぎても問題はないのか?…基本的には問題ないと思われますが、極端に下がると低眼圧黄班症になり困ることがあります。等でしたが、他にも多くの有意義な質問がありました。来場者の感想では、定期検査の大切さを痛感しとても良い会であったと多くの方に言って頂きました。  大変な盛会で充実した講演会でした。ご協力頂いた方々に感謝申し上げます。

永井先生 太田先生 相良先生 志熊写真 会場風景 機器展示 集合写真

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